いづいさちこ『続けられるおべんとう』
『続けられるおべんとう』は、おべんとう作りを楽しくする工夫が満載の一冊です。豊富なレシピに加え、詰め方の解説が充実しており、眺めているだけで、「なるほど、ごはんを斜めに盛ると見え方が大分変わるものだ」「ふむふむ私のお弁当箱は四角いから、サンドイッチを詰めてもキマるのか」なんて、おべんとうを詰めるのがちょっと楽しみになっていくのがわかります。
あなたもだんだん「詰めたく」なる
こんにちは。モノ・モノスタッフの東瀬です。社会人4年目になり、おべんとう作りがようやく習慣になってきました。平日お昼の自分のために作るおべんとう。栄養さえ取れれば良いとは思っていますが、美しく詰められたおべんとうを開くと、やはり自然と心が弾みます。
いづいさちこさんの著書『続けられるおべんとう』の冒頭には、いづいさんご家族5人分の彩り豊かなおべんとうが並びます。いづいさんの原点は、学生時代に図書館で「パスタ図鑑」のページをめくった時間だそうで、本書でも「ページをめくる楽しさ」がおべんとうを開ける楽しさと重なっているように感じられます。
結局、お弁当は普段のおかずを取り置いて詰めるだけ。そう割り切っている私ですが、この本を眺めていると、著者の「おかずをおいしく詰める美意識」が伝わってきます。単なるレシピ本を超えた、眺めるだけで楽しい「箱詰め図鑑」。「こんなに立派なものは作れない」なんて思いながら、ページをめくっているうちに、「明日は俵型のおにぎりにして詰めてみようかしら」と挑戦意欲が湧いてきます。

「野菜スライスの仕切り」を実践してみたところ……
実は私、大学時代は早起きしてせっせとカラフルなおべんとうを作っていましたが、社会人になり、忙しさに追われる中でいつしか楽しいおべんとう作りから遠ざかってしまったのです。1年ほど前から節約のために再開したものの、平日は冷蔵庫にあるものを詰めるのが精一杯。茶色一色のおべんとうの隣に、そっと緑茶を置いて彩りをごまかす日もありました。
そんな私に「まずはこれなら」と思わせてくれたのが、本書で紹介されている「仕切り使い」のコツです。仕切りに葉ものを添えれば足りない緑色を補えることは知っていましたし、学生の頃はよくそうしていました。しかし今の私にとって、葉ものはわざわざ買わないと手元にないもの。本書で見つけたのは、普段使う野菜をスライスして仕切りに使う方法。これなら、わざわざ買い足さなくても、緑のみならず、赤やオレンジの彩りも添えられます。
しかも、「野菜スライスの仕切り」は見た目だけではありません。明らかに頑丈なので、おかずの水分や油分がごはんに回るのを防ぎ、最後まで「白いごはん」を美味しく食べられる。機能的なところも私には響きました。
最近はお味噌汁の具や、ポリポリ食べる用に人参をよく買うので、まずはそれをスライスして忍ばせます。そういえば、あたたかくなったらズッキーニもよく買いますね。そうなると、次はズッキーニをスライスして仕切りに……。季節の巡りをお弁当の「仕切り」で感じることになりそうです。
「これならできそう」が見つかるだけで、次のおべんとう作りが少しだけ楽しみに変わるから不思議です。
さて、明日はどう詰めようか。

(スタッフ・東瀬)
箱詰めスタイルの料理を提案している著書が70種類のお弁当のレシピと盛り付け方法を伝授。
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低座の椅子と暮らしの道具店・編集部は、東京・中野のクラフトショップ「モノ・モノ」内にあります。スタッフは7名(リモート含む)。元フリーライター、通販会社の元社員、木工インストラクター、ウェブデザイナー、漆芸家の卵など、多彩な顔ぶれがそろっています。
スタンダードタイプの中サイズです。小サイズより容量が多く、バランスよく詰められます。[容量600ml]

