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- 料理家・いづいさちこ 箱詰めレッスン 〈重箱・おせち編〉
料理家・いづいさちこ先生に教わる
箱詰めレッスン
重箱・おせち編
元旦に食べるおせちは大切な日本の食文化。おせちを重箱に詰めるのは「めでたさが重なるように」という願いが込められています。とはいっても重箱にきっちりと料理を盛りつけるのはハードルが高いもの…。そこで重箱を使った料理提案をされている、いづいさちこ先生におせち料理をカジュアルに盛りつけるテクニックを教わりました。
オードブル感覚でおせちを楽しむ人がふえている
おせち料理は「めでたさを重ねる」という願いから、重箱に詰めるのが昔ながらのスタイル。正式には四段の重箱を使い、それぞれの料理と同様、どの段にどの料理を詰めるか、ということもいわれがあります。しかし、ライフスタイルや食生活、家族形態の変化から「おせち料理の内容や盛り付け方も変わりつつある」といづい先生はおっしゃいます。
「おせちは決まったものを作らなきゃいけない、と思っている方が多いですが、あまり意識しすぎず、自由な発想でいいと思います。最近ではおせちをオードブル感覚でカジュアルに楽しむご家庭も増えてきています。好きな食材を使ってもっと気軽に楽しんでもらえたらいいですね」。
いづいさちこ
「くにたちの食卓 いづい」主宰
静岡県生まれ。早稲田大学第一文学部社会学専修卒。オーガニックレストラン、懐石料理店、パン屋、料理教室のインストラクターなど、さまざまな経験を生かし、2004年より自宅にて料理教室を開始。著書に『箱詰めもてなしレシピ』『箱詰めおやつの贈りもの』などがある。
重箱をもっとカジュアルに楽しんでほしい
「おせち料理というと、塗りの重箱の中で、規則正しくきっちりと詰められているイメージがあるかもしれません。でもそれって慣れない人には難しいですよね。私が提案しているのは、小鉢やお猪口などを使って余白を活かしながら盛りつける、カジュアルな重箱の使い方。“箱詰め遊び”って呼んでいるんですよ。」
「白木の重箱なら傷を気にせず気軽に使えますし、小鉢やお猪口、ワックスペーパーなどを使うと味が混ざることがなく、自由に盛りつけることができます。市販のおせちもひと手間加えると、見た目がワンランクアップしますよ。」
「新年会を兼ねたホームパーティーを開くときは、感染症防止の観点から1段の重箱を器に見立て、めいめいに盛り付ける“おひとり様おせち”もおすすめです(写真参照)。重ねる必要がないため、お猪口などを器にして高低差を作ると、レストランのオードブルのように華やかなになります。ぜひ試してみてください。」
いづい先生直伝の盛りつけテクニックを公開
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1.重箱の中に入れる器を選び、位置、料理の内容を確認。陶磁器やガラスなど異なる素材のものを器を使うと変化が出る。
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2.まず器に料理を盛りつける。具材は山高に盛り、色の鮮やかな食材を上にすると見た目が美しくなる。
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3.定番のかまぼこは紅白でそろえなくても、中央に切り込みを入れて、いくらをトッピングすれば彩りあざやかに。
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4.お肉や伊達巻きなど平たい料理は、重箱の内側に寄りかからせながら順番に詰めると見栄えがよくなる。
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5.肉と魚など違う料理を組み合わせるときはワックスペーパーを敷くと、臭いや油移りの心配がない。
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6.料理を詰め終わったら、飾り葉を入れて完成。正月用の飾り葉はスーパーや生花店でも入手可能。
定番の5寸と6寸。重箱のサイズ選びに迷ったら?
はじめて重箱を使う人にとってサイズは気になるところ。特にネットショップで選ぶときは悩んでしまいますよね。6寸が標準サイズとされますが、家族が少ない場合は5寸もおすすめ。ちなみに1寸はおよそ3センチ。5寸と6寸の重箱に、同じ種類の料理を盛り付けた写真を以下で紹介しているので、サイズ選びの参考にしてみてください。
5寸(16.5cm四方)
5寸サイズは2~3人くらいの料理を盛り付けるのに適しています。料理をぎゅっと詰めて盛りつけると、宝石箱のようににぎやかに。ホームパーティーに持参するなど、持ち運びしやすいサイズ感も魅力です。
6寸(19.5cm四方)
6寸は4~5人の家族に最適です。料理をゆったりと盛りつけることができるので、お正月に時間をかけて食事を楽しみたいときにぴったりです。お猪口や小鉢を使って、あえて余白を楽しむ盛り付けができます。
今回使用した重箱: 黒木クラフト工房「みやざき杉の二段重」 ※すべてオンライショップで販売中
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15,840円(税1,440円)
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23,760円(税2,160円)
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31,020円(税2,820円)
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1,540円(税140円)
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17,600円(税1,600円)
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4,345円(税395円)