軽くて移動が楽。和室でも気兼ねなく使えるラタンチェアの名作
松村勝男・ラタンアームチェア
187,000円(税17,000円)
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松村勝男・ラタンアームチェア
187,000円(税17,000円)
ワイ・エム・ケー長岡・アームチェア

日本の住まいと風土にマッチした安楽椅子の名作

全国の高級旅館やホテルで採用されている籐(ラタン)の安楽椅子です。籐のひんやりとした感触は蒸し暑い夏にぴったり。冬場は薄手の毛布をかけ、その上に座ると、一年を通じて快適に過ごせます。重さが約7kgと軽いので、年配の方でも取り扱いが楽。畳やカーペットの上でも気兼ねなく使えます。

本作はインテリア誌の草分けといわれる『モダンリビング』が企画した、建築家とデザイナーによる国産家具のケーススタディ(研究開発)として試作され、1957年に松屋銀座で発表されました。

デザインしたのは松村勝男さん(1925〜1991)。戦後の工業デザイン黎明期からインテリアの分野で活躍し、量産家具の普及に尽力、後に“名作椅子”と呼ばれるようになる秀逸な作品を数多く手がけています。

本作もそのひとつ。松村さんがデザインしたラタンの椅子の中で最初期のものですが、その完成度は非常に高く、発売から70年たった今も形を変えることなく製造されています。

ロングセラーの理由は、座り心地のよさ。一体型のシートは人体型に成形されているため、体圧分散にすぐれ、長く座っても背中やお尻が痛くなりにくくなっています。座面高33cmと低めなので、小柄な人でも足が宙に浮かず、天井の低い和室に置いても違和感がありません。

座面が張り替えられるので、修理しながら長く使える

昭和30年代くらいまで籐の椅子は、和室に置ける手軽な家具として一般的でした。籐は手作業で加工しやすいこともありますが、何より籐の感触が日本の夏にうってつけであること、軽量で畳の上で気兼ねなく使えることが普及した理由でしょう。

しかし、工業化の波や住環境の変化によって、籐の椅子を見かけることはめっきり少なくなり、メーカーも国内に数えるほどしかありません。そんな中、いまも籐の椅子を作り続けているのが、新潟のワイエムケー長岡です。創業は2011年と新しいものの、日本の籐家具の草分けともいえる老舗メーカー(山川ラタン)をルーツに持つだけに技術は確かです。

同社の椅子は曲げ(フレーム加工)を担当する職人と、編み(座面張り)を担当する職人の分業で作られています。中でも「この椅子は高度な技が必要」と、同社営業担当の西脇弘幸さんはいいます。

「この椅子のフレームは一筆書きになっていて、1本の長い籐を何ヶ所も曲げて成形します。1ヶ所曲げに失敗すると、パーツ全部がだめになる。失敗が許されない仕事なんです」「編みの仕事で難しいのは、力の加減。強く編むと平面になってしまい、座り心地が悪くなります。3次元の曲線を保ちながら、均一に籐の皮を編むには経験がものをいいます」

完全な手作業のため、価格はどうしても高くなってしまいますが、座面は張り替えできるので、修理しながら長く使うことができます。材料の籐は東南アジアが原産。現地で洗浄(漂白)してから輸入されるため、最初は白っぽい色ですが、次第に色が濃くなり、最後には美しい飴色に変化します。

面倒なお手入れは不要ですが、飲み物をこぼしたときは、カビが生えないように乾いた布でよく拭き、風通しのよい日陰で乾燥させてください。なお、冬場にラタンチェアと組み合わせて使いたい、ムートン(羊毛敷パッド)も当店でご用意しています。

サイズ

YMK長岡・アームチェア・サイズ
松村勝男(まつむら・かつお)

松村勝男(まつむら・かつお)

家具デザイナー

1956年に渡辺力、渡辺優とともにQデザイナーズを設立。1958年に松村勝男デザイン室を設立し、独立。1971年、 長大作、水之江忠臣とともに「ファニチュア・コレクション三人展」を開催、毎日産業デザイン賞受賞。建築家清家清、柳英男、篠原一男に協力した住宅の家具、ホテルの客室の家具など多くの作品がある。シンプルで繊細なデザインの作風、日本人の体形と生活様式に合った椅子を得意とし、ロングセラーを多く生み出している。

デザイナー
松村勝男
製造元
ワイエムケー長岡
材質
籐(ラタン)
サイズ
幅63×奥行71×高さ75cm(座面高33cm)
重量
約7kg
製造国
日本
納期
45日
注意事項
※受注生産品のため、ご注文後のキャンセルはお受けできません。
※島しょ部(沖縄県含む)へのお届けは、追加の送料(中継料)がかかります。金額はご注文後にお知らせします。
※自然素材を生かした製品のため、色合いが一点一点異なります。
※メーカー直送品です。代引き決済、時間指定配達はお受けできません。
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