サイドテーブルとしても使える、便利なスタッキングスツール

おむすびのような愛らしい座面の形が特徴のスツールです。座面の高さが40cmと低めなので、モノ・モノの低座ダイニングセットと合わせて使うことができます。初号は工業デザイナーの柳宗理が設計し、1997年にBC工房から発売されました。本作は柳工業デザイン研究会の監修の下、モノ・モノがオリジナルに忠実に復刻したものです。

丸みを帯びた三角形の座面と、安定感のある太めの3本脚は、柳の代表作のひとつ「エレファントスツール」を彷彿させます。初号は板張りとクッション張りの2種類がありましたが、この復刻モデルではナラの突き板張りに加えて、ウォールナットの突き板張りが新たに追加されています。

細部にいたるまで考えぬかれたデザイン

柳宗理デザインの特徴はデザインプロセスにあります。コンピューターを使わず、石膏や木材で原寸大の模型を作り、実際に手に持って確かめることで、使い勝手を徹底的に検証。原寸大の模型を何度も修正しながら完成度を高めていきます。製品によっては開発に5年以上かかることもあったといいます。

そんな柳デザインのこだわりがうかがえるのが、座枠（座面を支える枠）の部分。角張った部分や直線部分が一切なく、すべて有機的なカーブを描いています。このため座ったときも、手で持ったときも手触りがとてもソフトなのです。さらに座枠の裏側をごらんいただくと、刃物でえぐり取ったかのような凹みがあります。これは積み重ねて収納したときに、座面の間に指を差し入れて椅子を持ち上げやすくするための配慮。このように細部に至るまで検討が重ねられています。

本作の製作を担っているのは、北海道東部の網走郡にある山上木工。東京オリンピック・パラリンピックのメダルケース製造を手がけるなど、コンピュータ制御の高精度な工作技術で定評があります。

本体の材料には、山上木工が長年かけて収集してきた希少な北海道産ナラ材を使用。無垢材の手触りや経年変化を楽しめるよう表面には、ドイツ・クライデツァイト社の高品質な植物性オイルを丹念に塗り込んであります。

座面カラー（材質）は、ナラとウォールナットがあります。ウォールナットは材料が高価なため、ナラよりも1,100円高くなっています。受注生産品のため、ご注文からお届けまで60日ほどかかります。

サイズ

©YANAGI DESIGN OFFICE

柳宗理（やなぎ・そうり）

工業デザイナー

1915年東京都生まれ。父は民藝運動の指導者、柳宗悦。東京美術学校（現・東京芸大）洋画科卒業。坂倉準三建築研究所を経て、1953年財団法人柳工業デザイン研究会を設立。台所用品、家具から公共建築まで幅広くデザインを手がける。金沢美術工芸大学工業デザイン科教授、日本民藝館館長などを歴任。1981年紫綬褒章を受賞、2002年文化功労者として顕彰される。2011年没。著書に『柳宗理エッセイ』（平凡社）がある。

復刻監修

柳工業デザイン研究会

製造元

モノ・モノ

素材

天然木(オイル仕上げ)

座面カラー

ナラ、ウォールナット

サイズ

幅400×奥行き368×高さ400mm

重量

約2.6kg

製造国

日本

納期

60日

注意事項

※受注生産品のため、ご注文後のキャンセルはお受けできません。
※天然木のため、木目や色合いが一点一点異なります。
※オイル仕上げの家具の特性として、長時間水滴が付着するとシミになることがあります（座面をのぞく）。
※木材が反るのを防ぐため、エアコンやファンヒーターの近くでの使用はお控えください。
※メーカー直送品のため、代引き決済はご利用できません。