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生業としての手仕事を考えるインタビューマガジン。第2号の特集テーマは、クラフトの流通です。
「Crafter」VOL.3
990円(税90円)
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「Crafter」VOL.3
990円(税90円)
crafter Vol.3

Crafter VOL.3の特集テーマは、手仕事と流通です。

個展、クラフトフェア、百貨店での催事等々……。作り手が販売に立ち会う期間限定の展示会がいまや工芸品やクラフト販売の王道となった感があります。

こうした売り方は店にとっては好都合ですが、作り手にとってはどうでしょう。出張費を負担して売り場に出向き、何日間も在店したうえ、売れなかった場合に最も損失をこうむるのは作り手です。

そもそも現在のように雑貨店やギャラリーが急増する以前、手仕事の生活用品は展示会形式ではなく、各地の民芸店や都市部の百貨店などで「常設販売」されるのが一般的でした。

2000年代になると百貨店の勢いはなくなり、小売店が多様化してきました。ライフスタイルショップを筆頭に、ファッション、工芸、フード、植物など、さまざまな品目を組み合わせた編集提案型の店舗が全国的に広がりつつあります。

時代とともに売り場が変わるのは当然のことです。しかし、昔と変わらない方法で手仕事に取り組む作り手が、目まぐるしい市場の変化に対応するのは簡単なことではありません。今回の特集では「卸販売」をキーワードに、クラフトの流通のあり方、その先に見え隠れする作り手と売り手との幸福な関係を考えてみました。

まずは4部からなる特集の内容をくわしく紹介しましょう。


■Part1 「店とのつきあいで作り手が得たもの」
流通を介して手仕事の向上を図る3人の作り手が登場します。陶芸家、十河隆史さんはクラフトフェアへの出展が転機となった人。木工家、小野寺幸裕さんは問屋や小売店への卸売が9割をこえる職人気質の人。革小物作家、岡本拓也さんは10人のスタッフを起用しながら、展示会、卸販売をバランスよくこなす人。それぞれがいかにして仕事を確立したかを、流通の側面から語っていただきました。

■Part2 「作り手と考えるクラフトの流通」
時代とともにクラフトの売り場は変わっています。かつては百貨店が業界を牽引していましたが、いまは小さくて個性的なショップが注目を集めるようになりました。70年代から日本のクラフト界をずっと見つめてきた陶芸家の長谷川武雄さんと、80年代にアメリカへ渡り、スタジオグラスを学んだガラス工芸家の辻野剛さんの2人にクラフトの流通の過去と未来を語っていただきました。

■Part3 「作り手の結び手の幸福な関係を探る」
新しいものを売るよりも、同じものを売り続けるほうが難しいもの。あえて定番品の販売に取り組む、3つの生活道具店をたずねました。福岡の「うなぎの寝床」は、九州南部、筑後地方の物産品に特化した店。徳島の「ゆかい社中そらぐみ」は、地元の作り手を精力的に支援して問屋的な働きをも担おうとする新手の店。民芸の町、倉敷にある「融民芸店」は、生活道具店の原点を教えてくれる店です。

■Part4 雑貨メーカーに聞く卸先の見つけ方
店舗への卸販売を検討している人にとって販路開拓や販売条件のあり方は、とても気になるところ。町工場や個人の作り手と一緒にオリジナル雑貨を開発、500以上の小売店と取引している「倉敷意匠計画室」の田邊真輔さんにみずからの体験談と、はじめての卸販売で失敗しがちなポイントを教えていただきました。

手仕事をいかにすれば生業にできるか。正解はありませんし、卸販売がすべてというつもりもありません。ですが、本特集が展示会に頼らない流通のあり方や小売店とのつきあい方を見直すきっかけになれば幸いです。


発行元
クラフトビジネス協会
サイズ・ページ数
B5版・オールカラー・74ページ
発行年
2015年7月25日

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