クラフトジュエリーのパイオニア、平松保城がデザイン
日本を代表するクラフトジュエリー作家、平松保城がデザインしたシルバーリングです。平松氏の作品は国際的にも高く評価され、ロイヤル・カレッジ・オブ・アート、エジンバラ美術館、ヴィクトリア&アルバート博物館など海外の美術館にも収蔵されています。
平松氏は戦前の彫金・金工界をリードした工芸家・平松宏春の長男として生まれました。終戦までの3ヶ月間を軍隊で過ごした後、1947年に東京美術学校(現・東京藝術大学)工芸科彫金部に入学。戦争体験は作家としての形成に大きな影響を及ぼし、「人間が生きる上で真に価値のあるものを作りたい」という気持ちから、大作だけでなく、生活に親しみやすいジュエリーの制作を一生涯続けました。
金づちで叩いて生まれる、繊細でリズミカルで表情
表面の微妙な凹凸(槌目)は、“カラカミ”と呼ばれる金槌で、銀線(金属の太い線)を小刻みに叩いて生まれたものです。1950年代の発表当時は物資不足のため、アルミニウムで作られていましたが、その後、銀(シルバー950)に材料がグレードアップされ、半世紀以上にわたってロングセラーを続けています。
2008年に東京国立近代美術館工芸館で開催された展覧会「かたちのエッセンス−平松保城のジュエリー展」では、以下のように平松氏の作品が評されています。
「槌目(つちめ)や撚り線(よりせん)によるリング、ごく薄い金属の皺(しわ)そのものを見せるブローチなどを見ればわかるように、平松のジュエリーは特別に高価な貴石を用いたものではない。寧ろ(むしろ)素材である金属と向き合い、道具や手を用いて働きかけ、そこから引き出された固有の表情とフォルムを一致させている点にこそ、魅力がある」
「金属の表面に鏨(がたね)で掘られた線彫り、リズミカルな槌目の跡が続く銀線、様々な幅の金属の線が生み出す大小のゆるやかなカーブ、線に限るものだけでも平松の作品には実にさまざまな線が発見でき、線そのものを鑑賞する楽しみがある。平松の作品においてとりわけ線の表現に多様さが見られるのは、鏨による線の味わいを様々に表現してきた彫金という技術をバックボーンとしていることと無縁ではないだろう」
『かたちのエッセンス-平松保城の制作と思考』(東京国立近代工芸美術館)より抜粋
2012年に平松氏が亡くなってからは、長男の平松宏造氏が工房を引き継ぎ、制作を続けています。なお、平松氏のアクセサリーは当店以外で販売されておりません。
※着用写真は類似シリーズ【SR-105】です。
※SRとSRLシリーズとの違いは、銀線の太さです。SRLのほうが太く、力強い印象となっています。材料が多い分、価格もSRLのほうが高めに設定されています。
※本作品は自然光で撮影しているため、背景の濃度が異なっています。SR、SRLシリーズとも製品(素材)自体の違いはありません。
平松保城(ひらまつ・やすき)
金属工芸家
1926年大阪府生まれ。東京美術学校(現・東京藝術大学)工芸科彫金部卒業。日本ジュウリーデザイナー協会創立会員。1984〜94年まで東京藝術大学教授を務める。ドイツのジュエリーアート協会からヨーロッパ出身以外のアーティスト初めて「名誉のゴールド・リング」を授与される。2008年、東京国立近代美術館工芸館にて「かたちのエッセンス−平松保城のジュエリー展」を開催。芸術選奨文部大臣賞のほか受賞歴多数。2012年没。
- デザイナー
- 平松保城
- 制作
- 平松宏造
- 素材
- シルバー950
- サイズ
- 10、14、16号
- 内径
- 約17〜18mm
- リング幅(最大)
- 約17mm
- 重さ
- 約10g
- 製造国
- 日本
- 納期
- 3日
- 注意事項
- ※平松保城のリングはボリュームがある作品が多いため、中指や人差し指に装着するとバランスがよくなります。指のサイズは体調や時間帯によって若干変動します。インターネットで公開されている指輪の測定方法などを参考に適正サイズをお選びください。
※15号以上は材料を多く使用するため、定価の1割増しの代金をいただきます。
サイズが合わない場合は返品をお受けします。
サイズが合わない場合は、商品到着日から7日以内であれば返品をお受けします。返送料はお客様のご負担となります(郵送不可)。返送の手順、返金方法は商品同封のカードをご確認ください。
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